大人になってから

養護高等部卒業後地元の授産所に入所
その年に欠員ができたからということで愛知県コロニーに入りました
ここの
17ヶ月の寮生活は娘にとってとても大きな収穫がありました

それは家では気に入らないとひっくり返って、トドのように寝転んでぐずっていたのですが
退所して帰るとそれが影を潜めました
 

かわいい子には旅をさせろというのはこういうことかもしれないと思いました。
毎月の帰省は名駅まで迎えに出たり、毎月いろんな行事があるのでいかないといけないし
特別児童手当は打ち切られたうえに入所費がかかるし非常に大変でした

でも、面会に行って帰る頃になると見せる寂しい顔や仕草に胸が締め付けられて、
改めて佳世のことかわいいんだと確認できたことがわたしにとって一番の収穫でした
 

本当に長い間、毎日怒ってばかりの子育てだったような気がします。
今気付くことは
この子達は周囲の監視の中でずっと過ごしてきて、
一番愛を注いでおいしいものを食べさせてくれる親に虐待に近いような食制限をかけられて、
きっと身体は太っても心が痩せているのだと思います。

どうしたらこの子達が持っている豊かな感性を生かして、
毎日が楽しい生活を送れるのか・・それを模索していかなければならないと思っています。
 

この子達は、命令・押し付けはとても効き目がありません。
接するのにとてもテクニックがいると思います。

同じ次元に親が立つのではなく、どれだけ心の余裕を親が持って些細なことを褒めて、
いい気持ちにしてから教え諭すことが大切のような気がします。
 

妹の未来のお婿さんはとっても優しい方で妹弟が呼び捨てするのに
「おねえちゃん」と言ってくれます。
佳世もまた彼が優しくてかっこいいと喜んでいます
(2005.12.8無事結婚式に参加できました)
2005.2.27日に結婚した弟にももうすぐ子供が生まれ、
デブゴンはおばさんになります
(2005.11.15と2007.10.9に男の子が生まれおばちゃんになりました)

これから人生の終焉に向けてどう生きていくのか?
模索中の私たちです
 みなさんもあっという間にこういう時がきます
どうか
PWSの子だけではなく、兄弟の心も大切にしてあげてほしい
そのことがこの子達の将来にとっても大きな影響があると思います