だれかに あいたくて なにかに あいたくて 生まれてきた――― そんな気がするのだけれど それが だれなのか なになのか あえるのは いつなのか――― おつかいの とちゅうで 迷ってしまった子どもみたい とほうにくれている それでも 手のなかに みえないことづけを にぎりしめているような気がするから それを手わたさなくちゃ だから あいたくて
工藤直子さんは独特の詩の世界を持っている方です。 自然界に生きるすべての生き物たちを主役に詩を書いています。 講演会にパネラーとしてみえたときの語り口が忘れられなくて耳に残っています。